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XL883N-アイアン-放浪記

ドラッグスター放浪記改めロードスター放浪記改めエレクトラグライド放浪記改めXL883N-アイアン-放浪記になりました。うちの愛馬Harley-Davidson XL883Nのカスタムとか整備とかツーレポとかを徒然と

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2014.08.23/Sat  02:00:48

昨今のインジェクションチューン製品ではほぼ標準装備となっているオートチューン機能ですが、パワービジョンも例に漏れず搭載されています

パワービジョンの場合は純正のナローバンドO2センサーをそのまま使うBasicモードと、別売のワイドバンドO2センサー付きのAutoTuneKitを使うProモードの2種類があるんですが自分はまだAutoTuneKitは取り付けていないので、この記事では純正ナローバンドを使ったオートチューンに付いて書きます

まず最初に結論から言ってしまうと、このオートチューンはほぼ無意味だと思います
※謹んで訂正します。要はパワービジョンをどういう風に使うかで、それによっては非常に有用です
そう判断するに至った根拠は後で書くとして、とりあえずはやり方を書いておきます

まず下準備として、PVにオートチューンを行いたいチューンファイルを保存しておきます

pv_081.jpg
メインメニューから「PROGRAM VEHICLE」をタッチ

pv_082.jpg  pv_083.jpg
確認が出るのでAcceptをタッチして、AUTO TUNEをタッチ

pv_084.jpg
Enable ATをタッチ

pv_085.jpg
どのTUNE FILEをAUTO TUNEするか選択する画面になるので、目的にスロットをタッチして選択しSELECTをタッチ

pv_086.jpg
純正のナローバンドを使う場合には「Basic」を、AutoTuneKitのワイドバンドを使う場合には「Pro」をタッチ
オートチューンキットは取り付けていないのでBasicを選択

pv_087.jpg
確認が出るのでContinueをタッチ

pv_088.jpg
書き込みが始まります

pv_089.jpg  
書き込みが完了したらOKをタッチし、イグニッションをOFFして10秒待機

pv_090.jpg  pv_091.jpg
再度Program Vehice、Acceptの順でタッチし

pv_092.jpg
AUTO TUNEをタッチ

pv_093.jpg
AUTO TUNEが有効(Enable)になっている事を確認

この状態ではまだAUTO TUNE機能は動いていません。パワービジョンはサンダーマックスのように取り付けてさえいれば勝手に学習していると言う物では無く、オートチューンを行う時にはその都度操作を行う必要があります

画面右下のDatalogをタッチする事によって、オートチューン開始になります

pv_098.jpg
オートチューンのステータス画面が表示されます
補正のためのデータが採取されるのはこの画面になっている時だけです。Exitして他の画面とかにすると補正はストップしてしまいます。事前にオートチューン用のマップをECMに書き込むわけだから、PV本体を繋いでさえいれば補正データは蓄積されるって言う仕様なら良かったのに…。ゲージの画面とかに出来ないのはかなり不満です
ちなみに左下のLog StartはCSVで出力されるログを採取するための物で、オートチューン自体とは関係無いので取っても取らなくてもどっちでもいいです

オートチューンはエンジン温度が75℃以上の時に機能する(設定で変更可能)ので、それまでの間はET:Lと表示されて動きません
同じくエンジン始動後30秒間はWARMUP時間なので動きません

pv_100.jpg
WARMUP時間が過ぎてエンジン温度も75℃以上になると補正のためのデータ採取が始まります
負圧と回転数によってマスが区切られていて、該当箇所にヒットした場合そこのカウントが増えていきます

pv_101.jpg
実走行を行うとマス目がどんどん埋まっていきます

pv_102.jpg
一通り走り終えたら(これは実験なのでちょこっとしか走ってません)Exitをタッチ。この画面に戻ります
ちなみに、途中でエンジンをOFF(イグニッションをOFF)しても、それまでの学習内容は保存されているので大丈夫です
次に乗る時にまたAUTO TUNEのマス目の画面にすれば、引き続いて学習が可能
サンダーマックスの時もそうだったけど、イレギュラーを平均化しないといけないのである程度の距離は走った方が良いと思います
カウントは視認性の問題からか99までしかアップしませんが、他のMODEの画面に切り替えるとカウント99を超えたマスの所もちゃんと学習は継続してます

一通り学習を終えたな~と思ったらExport Learnedをタッチ

pv_103.jpg
確認が出るのでContinueをタッチ

pv_104.jpg
学習が適用されたTuneFileが自動的に作成されるので、保存したいスロットを選択してSelectをタッチ

pv_105.jpg  
既にスロットにファイルがある場合上書きになりますの注意が表示されるのでOKをタッチ

pv_106.jpg
これでスロットへの学習ファイル保存完了です

後は、ECMにここで保存したファイルをFlash。これが一連のオートチューン作業となります
学習済のファイルを選択してEnableATを行えば、それに対し更に学習を行う事が出来ます。一回では補正しきれないので、そのサイクルを何度か繰り返して補正完了って感じですね


と言うのがパワービジョンのオートチューンのやり方になるわけですが、最初に書いた結論「ほぼ無意味」がどういう事なのかを書きたいと思います

パワービジョンのATはサンダーマックスと違って、実際のマップ設定のままでは行われません。ATをEnableにすると、AT専用のマップ設定が適用されてしまいます(Enableにした際、最初にECMへのマップ書き込みが必要なのはその書き換えのためです)

具体的にはAE/DE/EITMS/PE/AdaptiveControlの機能がOFFになり、進角は4度に固定
目標空燃比は全域がラムダ0.982(AFR14.4)に固定されます

pv_107.jpg
例えばこんな風な目標空燃比のMapをオートチューンするとしても、オートチューン中は

pv_108.jpg
この目標空燃比テーブルが適用されています。全域でラムダ0.982です
(※後で記事を読み返して思ったんですが、この例はあんまりよろしくなかったですね。ナローバンド使っててターゲットAFRを13.8とかにしたらちゃんと補正出来ないのは当たり前なので。数値はあくまでも例なので、仕組み自体の部分を読み取って頂けると幸いです)

pv_109.jpg
ログからも確認出来ます。これがATモードでは無い時のログ。Set Lambda(目標空燃比)が回転数、負圧によって変化しています

pv_110.jpg
ATモード中のログがこちら。Set Lambdaは回転数、負圧に関わらず0.982に固定されています

要するに、全ての回転/負圧域のVEは目標空燃比を14.4にした状態で補正されるわけです
ナローバンドで計測出来る範囲内でないと合わせられないわけだから当たり前と言えば当たり前の事なんですが

Dジェトロニックで燃料噴射量を求めるための式は、細かい補正項目を抜いてざっくり書くと

定数×負圧×体積効率(VE)÷吸気温度×目標空燃比

となるので、考え方としては
一旦目標空燃比を14.4にしてそれをO2センサーで監視しながらVEを決めてさえしまえば、後は目標空燃比を変えても解が得られる
と言う事なのでしょう。実際その通りで解は出ます。出ます、が
問題は、例えば目標空燃比14.6の時と目標空燃比14.2の時で同じ状態なのかって事ですね。燃調が違えばエンジンの爆発力も変わるのでそれにより生まれる慣性吸気も変わるはずです。要するに体積効率は当然変わってくるはずなので、実際の走行に用いる目標空燃比マップと違うマップで補正したVEが一体何の役に立つのかって話です

逆に言えば、もし仮にこの方法で求めたVEでちゃんと合うんだったらAutoTuneKit(ワイドバンドO2センサー)なんか不要って事になりますよねw

ただ完全に無意味かと言えばそんな事も無いです
実際の走行時に使用するマップの目標空燃比が、オートチューン時に仮設定された目標空燃比に極めて近い場合にはこの補正で合ってくると思います。ただ、それはつまりナローバンドセンサーでクローズドループが効く範囲と言う事になるので、それなら元々クローズドループで補正されてんじゃんって事になってこれまた意味があるのか疑問ww

以上が、パワービジョンのオートチューン(Basic)がほぼ無意味であると思った理由です
自分はただのメカ好き素人なので、全く的外れな事を言ってるのかも知れないので話半分に考えて頂けると幸いです(そういう事は最初に言えとw)

[訂正追記]
カムを交換して実感したんですが、オートチューンは非常に使える機能でした
何て言うか、使い方をそもそも間違って(勘違いして)いました。パワービジョンはAFRを13.5とかにするって言う風に使う物では無いです。ターゲットAFRはあくまでも純正準拠(クローズドループが働く14.4~14.6)のままで、エアクリマフラーカム等の各種パーツ変更によるズレを正す、そういう使い方をするのが正解だと思います
上に「ナローバンドセンサーでクローズドループが効く範囲と言う事になるので、それなら元々クローズドループで補正されてる」と書きましたが、純正のO2センサーは計測可能な範囲がとにかく狭いのであまりにも大きくズレた場合(エアクリマフラー程度なら範囲内に収まりますが、カムとかを交換するとその範囲を超える)には、ターゲットAFRを14.4~14.6の間に設定していてもクローズドループが働きません。それを正しく働くようにするためにこのオートチューンは存在します。そういう使い方をするならば極めて有用でした
逆に「純正のターゲットAFRでは薄すぎるので13.5とかに濃くしたい!」って言う目的の場合にはパワービジョンは不向きであると言う考えは変わらずです。そういう人はサンダーマックスの方を選択した方が良いです


ちなみに、AutoTuneKit(ワイドバンドO2センサー)を使った場合でも基本的には一緒の仕組みみたいです
違うのはAT中の目標空燃比テーブルが13.0辺りに固定されるって事ですかね
ただワイドバンドを付けている場合は事実上全域でクローズドループが働くので、この方法でざっくりとVEを決めて後は実際の走行マップの目標空燃比になるようクローズドループで微調整って事で、ナローバンド使用時よりはかなり意味がある…のかな
※AutoTuneKitのワイドバンドセンサーに交換した場合、クローズドループは機能しません
パワービジョンは純正ECMのユニットを使うため、ワイドバンドセンサーをECMに接続は出来ないので…

どっちにしても、実際の走行時に用いる設定と違う設定で補正を行うってのは俺にはあんまり意味がある事に思えないです
サンダーマックスのようにそのまんまの設定で補正を行わないと

結局の所、パワービジョンはシャシダイ前提なんだと思う(毎回表示される注意書きにも「公道で使用すんじゃねーぞ!」って出ますしねw)
ただそれだとそういう専門機器を持たない一般ユーザーに受けが悪いので形だけオートチューンの機能を付けてはいるけど、前述したようにこの仕様のオートチューンに果たしてどこまで意味があるのか疑問です
毎回実施する時にオートチューン用の画面に切り替えなければならない煩わしさもあるし、取り付けて走りながら補正したいって人には、サンダーマックスの方が合っていると思います
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