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XL883N-アイアン-放浪記

ドラッグスター放浪記改めロードスター放浪記改めエレクトラグライド放浪記改めXL883N-アイアン-放浪記になりました。うちの愛馬Harley-Davidson XL883Nのカスタムとか整備とかツーレポとかを徒然と

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2014.08.15/Fri  21:42:53

ThunderMaxとPowerVision、両方を使ってみたので両者を比較して(俺が思う)良い点悪い点などを書いてみようと思います
PowerVisionの方はAutoTuneKitを使わず純正のナローバンドO2センサーなので、補正に関しては本来比較出来るような物では無いんですがそれも踏まえた上で書きます

最初にそれぞれの良い所悪い所を箇条書きで
ThunderMaxPowerVision
良い点・非常に分かりやすく、素人でも直感でチューン出来る
・Zipper'sが提供しているマップデータが非常に豊富、かつ、マップの出来が極めて良い
・オートチューンが秀逸
・設定出来る項目数が多い
・純正の優れた機能(EITMSやノックセンサー)がそのまま使えて、安定性も純正そのまま
・ディスプレイ一体型なので、車輌に取り付けてリアルタイムに車輌状態をモニター出来る
・点火タイミングも自動補正される(後述しますが、これは意味があるのかちょっと疑問ですが)
悪い点・やや安定性に欠ける
・点火タイミングは自動補正されない
・提供されているマップデータの数が少なく、出来も良くない
・分かりづらい
・オートチューンは実質何の役にも立たない(別売のAutoTuneKitを使わず純正のO2センサーを使う場合は完全に役立たず。AutoTuneKitを使っても微妙)

それぞれの項目をちょっと掘り下げて書きます

【安定性】
これはThunderMaxの唯一と言って良い欠点だと思います。ファームのVerが上がるにつれてそれも減って来てかなり完成された物になってはいるんですが、自分は始動性に関してどうしても詰め切れない部分がありました
具体的に言うと、冷間時に綺麗に始動するように数値を設定するとエンジンがアッチアチの時に始動が不安定になり、逆にエンジンがアッチアチの時に綺麗に始動するように設定すると冷間時が不安定になる、と言う具合です。しかも春~夏のこの時期なので冷間時と言ってもそれ程冷えているわけでは無いにも関わらず、です。極端な話、ThunderMaxでは夏と冬でも始動関連の項目を手動調整する必要があるんじゃないかと思う

(追記:ThunderMaxを外してから程なくしてスターターのワンウェイクラッチがイカれたので、この始動の不安定さはひょっとしたらその部分の不良が関係していたのかも知れません。もうTMは取り外してしまって追検証は出来ないので不明ですが、始動性に関する部分の記事は眉唾だと思っておいてください)

これに関してはPowerVisionを買って純正ECMの中を見て納得しました。と言うのも純正ECMでは
pv_056.jpg

始動に関する項目
IAC Crank Steps vs Temp(自分の車輌はTBWなので正確にはTAC Crank Steps):クランキング時のスロットルブレードの開度
Cranking Fuel:クランキング時にインジェクターから燃料を噴射する時間
が、それぞれ温度別に細かく設定されているわけです。それによって、エンジンが冷え冷えの時からアチアチの時まで綺麗にエンジンがスタートする(ちなみにThunderMaxで言う所のInitial Fuel Pulse(事前噴射)は純正には存在しない!?)
これはある意味あって当然の設定なわけだけど、これがThunderMaxでは
pv_057.jpg
このようにBasic Settingsの所で一つの値を入力するだけになっていて、温度別の設定になっていません
そりゃぁこれじゃ上記のような症状(冷・温どっちかに合わせるともう片方が不安定になる)になるわけですよ
純正じゃ0℃と144℃の間で実に36msもの調整がある所を、温度に関わらず同じ噴射時間で始動させようって事ですから

まぁThunderMaxで始動が不安定と言っても、スタートに失敗するなんてのは極々偶にある程度、それもイグニッションを一回OFFにして再度行えばすぐエンジンは掛かるので実用には特に問題無し、気にしなきゃそれで済む話ではあるんですが純正ではスタートを失敗するなんてのは一度も経験した事が無いので、この部分がどうしても気になってしょうがなかった


【PowerVisionの利点「純正の優れた機能をそのまま使える」】
代表的な所で言えば
EITMS(ヒートマネージメントシステム。エンジン温度が一定以上になると、リアシリンダーを止めて片肺にする事によって温度上昇を抑制する)と、ノッキング制御ですかね。これは共にThunderMaxでは使えなくなります。特にノッキング制御が重要かな
純正のECMでは、スパークプラグの電極間に発生するイオン電流なる物を監視して、ノッキングが起こりそうになると瞬時に点火時期を制御してそれを抑制する機能が備わっています。この精度はかなり高いらしく、非常に優秀な機能となっています
権利関係なのか何なのかは不明ですが、せっかく備わっているこの便利な機能をサンダーマックスでは使えないのが非常に残念


【提供マップの種類、出来の良さ】
これはもうThunderMaxの圧勝です。Zipper'sが用意してくれているマップデータは、カスタムの箇所や年式別に非常に豊富で、またマップ自体の出来も極めて良い。オートチューンをかけても補正される箇所はそんなに多くなく、それはつまりマップを選択した時点でもうほぼ完成されていると言う事です
対してPowerVisionのマップはDynojet提供の物もS&S提供の物も、種類もそんなに多く無いし出来も今ひとつな感じです。作成した時のファームの違いなのかどうかは不明ですが、TuneFileによっては項目が欠けていたりなんかもして、導入して即使えるThunderMaxと比べるとかなり見劣りします


【分かりやすさ】
ちょっと長くなるので流し読み推奨。。
まず、サンダーマックスとパワービジョンでは制御の方式自体が違います
TMはα-N方式で、エンジン回転数とスロットル開度から吸入されたであろう空気量を予測し燃料噴射量を割り出す方式
PV(純正)はDジェトロニック方式で、エンジン回転数と負圧から吸入されたであろう空気量を予測し燃料噴射量を割り出す方式
(当然、両者共にそこにエンジン温度等による各種補正が入る)

上記のように方式自体が違うわけですが、ECMが燃調を取るために”制御”出来るのは何なのかと言うと、これはもう燃料噴射量(インジェクターの駆動時間)だけなわけです
両者の違いはその噴射量を決めるために何の要素(値)を参照するかと言う事であって、最終的にECMが命令として出す物はどっちの方式でも同じ
何故なら、空気の流入量はシリンダー形状、カムのプロフィール、エアクリ、エキパイ、マフラー等のハード的な要素で決まる物であってソフト(ECM)でそれを制御する事は出来ないわけですから
(電子制御スロットルの場合、スロットルブレードをコントロールする事によって一応操作は出来ますが)

つまり、ユーザーにとって分かりやすくしようと思ったら最終的にECMが制御する物、計算の解である燃料噴射量を可視化すれば良いと言う事になります
それを踏まえた上でTMとPVの両者を比べると

TMの場合
pv_058.jpg
回転数毎の目標空燃比(TargetAFR)を決めると

pv_059.jpg
その目標空燃比グラフ通りの空燃比にするための燃料噴射時間のグラフが対となって作成されます(このグラフはユーザーが手打ちで変更する事は出来ず、オートチューンを行うとこの燃料噴射時間のグラフに補正が入る)
極めて分かりやすいです

これに対しPVは
pv_060.jpg
目標空燃比テーブルに対し

pv_061.jpg
VE(体積効率)が表示されていて、燃料噴射時間はユーザーには見えません(ログを取ると記録されますが)
オートチューンを行った際も、このVEテーブルの数値が補正されます

燃調が薄い=燃料の噴射量が少ない=燃料の噴射量に対し空気量が多い
燃調ってのは空気と燃料の割合なので確かにこれらは同義ではあるんだけど、前述した通り空気の流入量ってのはECMで測定・予測は出来ても制御出来る物では無いので、それが見えていてもユーザーにとっては分かりづらいです

・実際の空燃比が設定した目標空燃比よりも高かった(燃調が薄い)ので、燃料の噴射量を調整した
・実際の空燃比が設定した目標空燃比よりも高かった(燃調が薄い)ので、流入空気量の予測値を調整した
前者は恐らく100人中100人がピンと来るんじゃないでしょうか。それが可視化されているのがサンダーマックスで、後者が可視化されているのがパワービジョンです

確かにDジェトロニックに於いてはVEが要なのでそれを表示するってのは当たり前と言えば当たり前なんですが、俺のような一般ユーザーにとっては非常に分かりづらい物になっています
極端な話VEなんてのはユーザーには不可視でもいいわけですよ。それよりも、回転数毎に
吸入空気温度(Dジェトロでは負圧と共にこれが軸になる)、負圧の縦軸横軸で燃料噴射量(時間:ms)を表示させた方が分かりやすい。それならオートチューンをかけた時も、燃料噴射時間が増えていれば燃調が薄かったんだな、逆なら濃かったんだなと直感的にわかります
ヘタにVEが見えていて、しかもそれを手打ちで数値変更出来てしまったりするので迷路に嵌ってしまう。VEの数値なんてシャシダイも無しに手打ちで変更出来る物じゃないです

総評としては、サンダーマックスは専門知識を持たない人でも分かりやすい作り、パワービジョンは専門知識を持った人向きって感じですね


【オートチューン】
端的に言ってしまうとサンダーマックスはストリートユース、パワービジョンはシャシダイユースですね
パワービジョンのオートチューンに関しては別途オートチューンの記事で詳しく書くのでここでは割愛します

サンダーマックスのオートチューンは本当に使い勝手が良くて、ユーザーはほとんどそれを意識する必要が無い作りになっています
マップを入れていつも通り走行していれば勝手に補正データを収集してくれていて、時々PCでその補正データを適用してやればいいだけです
設定可能な項目の多さなどからも、マシンを使って本気で極細部までセッティングを詰めるんならパワービジョンに分があるかも知れないけど、自分でセッティングを行おうと思う人にとっては道路を走りながらどんどん補正していってくれるサンダーマックスの方が圧倒的に使い易いと思います


【総評】
どちらにも良い所悪い所がありますが、個人的には
・セッティングを業者任せにせず自分で色々いじって遊びたい人:サンダーマックスがお勧め
・セッティングは業者にお任せするor純正のセッティングをほとんど変えず、せいぜいアイドリングを少し落として燃調を若干濃くする程度な人:パワービジョンがお勧め
って感じですね
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